Vol.114 「根性」を考える

「根性」と聞いて何を連想するでしょう。「非科学的」「昭和の古い指導」等どちらかというとネガティブよりな発想をする人が多いのでは。「試合で勝つのは最後は気持ちだ」なんて言うと「でた、根性論!」などと20代の方々には煙たがられます(笑)

 

先日YouTube番組「PIVOT」を見ていました。ゲストとしてサッカーベルギーリーグのシントトロイデンCEO立石敬之氏が出演されていた回です。シントトロインデンはベルギー1部リーグ中位のチームで、日本人プレーヤーの世界進出の出発チームとして広く受け入れ後押ししています。現在プレミアリーグで活躍する冨安健洋選手や遠藤航選手など日本代表のトップ選手も海外挑戦の最初のチームはこのチーム。

 

番組内で「ヨーロッパで成功する日本人の共通点」を聞かれた立石氏は色々要素はあるが最後は「根性」と仰いました。ヨーロッパのクラブチームのCEOですよ。

 

実は「根性」を重要視する人たちは少なくありません。日本代表前キャプテンの吉田麻也選手、堂安律選手、元日本代表の内田篤人氏も何か一つと言われれば「根性」と言っていました。ちなみに堂安選手は25歳。根性色の強い部活出身ではなく、ガンバ大阪のユースチーム育ちです。現在はドイツのフライブルクでレギュラーに定着し日本代表での活躍は言わずもがなです。

 

ではなぜ一般的に「根性」は虐げられるのでしょうか。冒頭の「根性」に対するイメージだと考えます。

「根性」を辞書で調べてみました。

1.生まれつきの性質。根本的な考え方

2.苦しさに耐えて成し遂げようとする精神力

 

根性、めちゃくちゃ良いヤツじゃん!(笑)

断片的に物事が捉えられ、無用の長物のような扱いを受けしまったのかもしれません。

 

スポーツに限らず、保護者、先生、周囲の大人も子供たちに対して苦しい思いをさせないような配慮が多く見受けられます。褒めることはとても大切です。ただ、全力で努力したことに対して褒めるから子供は努力の大切さを知り、挑戦力を身につけます。

 

日本は凄い国です。戦後の経済復興もすさまじかったし、スポーツにおいても体格的には決して恵まれていないのに世界と互角に戦ってきました。それは「根性」の力ではないでしょうか。

 

たしかに行き過ぎた指導があったのは間違いないです。暴力や暴言は絶対にいけません。でも根性の良い部分は残していくべきでは。

 

「良い根性」まで排除されがちな日本の行く末が少し心配になってしまいました。

杞憂に終わればよいのですが。

 

今回も読んでくださりありがとうございました。