Vol.111 究極の技術追及(風間八宏監督)

風間八宏さんをご存知でしょうか?サッカー好きなら1度は聞いたことがある方です。

現在62歳(ブログ投稿時)。当時では珍しく筑波大学を卒業後まもなくドイツに渡ります。日本帰国後はサンフレッチェ広島に所属しJリーグでもプレーされました。引退後は解説業や指導者など多岐にわたりご活躍中です。

 

監督として評価を高めたのは川崎フロンターレ時代。圧倒的な攻撃サッカーで現在の常勝チームの基礎を築きました。すでに日本代表として活躍されていた中村憲剛さんや大久保嘉人さんなどベテランと呼ばれる選手たちが風間監督との出会いにより、もう一段階成長することのきっかけになったとご本人たちも仰っています。

 

風間監督の考え方はとにかくユニーク。コンセプトが明確で徹底的な「技術の追求」

有名な代名詞は「止める・蹴る」

「サッカーなんだから止めて蹴るのは当たり前でしょ!」と思うのですが、この「止める・蹴る」への追及がすさまじいのです。「何センチのズレではなく何ミリまでズレを少なくする」

ずれなく止めて次のプレーに移りやすい形を作れば、自分に時間ができる。時間ができれば相手を見ることができるし、考える時間がうまれ選択肢が増える。そのためには相手が止めやすい所に蹴る。

 

とても理にかなっている思考です。

もちろん「止める・蹴る」は風間監督の技術追及の一部です。その他の動きも合理的で徹底されています。なによりも常に「楽しくやろう」と声をかけ、練習は攻撃面の比重がとても多いとも言われます。ボールを持って攻めている方が楽しいですもんね。

 

裏返しでポジショニングを重視した守備と攻撃のバランスを求める現代サッカーを追及する方々からは批判を浴びることもあります。Jリーグでは勝負所で失点を重ね優勝を逃すこともありました。しかしそのコンセプトはサポーターを魅了し愛されるチームとして日本を代表するクラブチームとなりました。

 

その風間監督が今年驚くべき決断をされました。

地域リーグに属する南葛SCの監督に就任されたのです。

 

南葛SCと聞いてピンときた人もいるのでは。そう、漫画「キャプテン翼」の大空翼君が所属していたチームです。原作者の高橋洋一先生がオーナー兼代表を務められ東京都葛飾区をホームタウンとしたクラブチーム。漫画やアニメを見てきた人たちにはたまらないですよね!

現在はJリーグの5部にあたる関東1部リーグに所属しながら「葛飾からJリーグへ」をテーマに活動されています。

この地域リーグ南葛SCに日本を代表する風間監督が就任されたのです!

次回は南葛SCでの取り組みなどお伝えします。

 

今回も読んでくださりありがとうございました。