Vol.79 魔曲を科学する

題名を見てピンとくる人は少しでも高校野球に興味がある方ですよね!

 

現在第105回全国高校野球選手権記念大会(以下甲子園)が開催されています。

酷暑の中の試合、選手の髪型などこの時期様々な問題提起が行われます。

今回この件には触れませんが、一つだけ。「本当に問題提起したいなら大会期間中じゃなく、もっと早くしかるべきところに提案してよ」

 

さぁ(笑)魔曲を科学します。今大会注目されているのは智辯学園の「ジョックロック」。

この曲が演奏されると不思議と智辯学園の攻撃がつながり得点するケースが多い。

 

メンタルトレーナー的視点で言うと、自律神経が大きくかかわっており根拠があるものです。

以前、感情は伝染するとお伝えしました。ネガティブな感情=ストレス=交感神経が高まる。

 

スポーツにおいて交感神経の高まりは決して悪い事ではありません。血流が良くなり、体が興奮状態に入ります。しかし、高まりすぎは良くない。ほっておいたって試合中は交感神経が高まります。むしろ冷静な判断力を保つために深呼吸などで副交感神経を引き上げ自律神経のバランスを取ります。

また、脳が「応援されている。自分はいいプレーをしている。」と認識して自信もつことで力を引き出してくれる要因にもなります。

 

だからスポーツ観戦でもネガティブなブーイングで交感神経を高めるよりポジティブな温かい声援、拍手で副交感神経を高めたり、選手の脳の認識をプラスに転じさせることが一般的には選手の力を引き出すことにつながります。

 

ジョックロックが演奏されると選手や球場が「何かが起こるかも」という雰囲気になります。

選手の脳にプラスのスイッチが入ります。相手選手は「何か起こされるかも」とマイナスのスイッチが入り「点を取られるかも」「ミスをするかも」と頭によぎります。結果はわかりませんが、攻撃側に有利な風が吹くことは間違いありません。これが魔曲と呼ばれる根拠です。

 

掛け値なしで純粋にプレーしている球児や応援している生徒さんたちに、大人が科学だの根拠だのと斜めから見てすみません(笑)

皆さんが健康に憧れの甲子園で楽しんでくれることを期待して終了します。

 

今回も読んでくださりありがとうございました。